【完了】直前病理チェック

40日間おつかれさまでした!

問題の配信が昨日完了いたしました。毎日アクセスしてくださった皆さん、本当におつかれさまでした!またその中でもTwitterの回答選択をしてくださった方、たいへん参考になりました。「どこで間違えやすいのか」情報をいただけると、より適切なアドバイスができます。心から感謝します。

さて、今回は全40問で構成しましたが、疾患の数は27種類。出題頻度が極端に低い疾患(10年以上に1度出題)のいくつかは省きましたが、ほぼ過去出題された疾患は網羅しています。もし時間があれば最後の仕上げとして、これまでの解答をざっと見直してみてください。

ちょっと気になったこと

問題文の読み落としが無いか?

大分類から選択肢を切れているか?

その2点が少し気になりました。今回の企画意図は「写真を読む能力」なので、それとは別方向のアドバイスになってしまいますが、即効性があるので念のためお伝えしておきます。

例として問40を考えてみましょう。

直前病理チェック:問40

病変の部位:舌下部
診断は?

a 乳頭腫
b 粘液嚢胞
c 歯原性粘液腫
d 歯原性角化嚢胞

さて、どうでしょう?写真を見なくても選択肢が2つ切れることわかりますか?

写真以前に問題文の読み落としはありませんか?

ここで与えられている情報は「舌下部」だけですね。そこから「顎骨内」などに発生する疾患は写真が無くても除外できます。

臨実が苦手な人は、写真を一生懸命見るあまりに「問題文の情報を十分に拾えていない」ことが多々あります。写真は解釈が必要な場合もありますよね。たとえば「口腔粘膜に赤みがややあるかな?」みたいな。でも問題文に書いてあることは、設定(事実)そのままです。これをおろそかにして、写真に集中しちゃうのはもったいなさすぎですので、まずは問題文の情報をもれなく拾いましょう

選択肢ばかり見ていても答えはでない

一般問題にも共通することですが、一般的に受験生は「解答が出ないとき、一生懸命選択肢を見直す傾向」があります。でも、意外に「そもそも問題文の読み落としや勘違い」していることって多いんですよ。

私もこれまで散々、模試問題の校正などに関わってきましたが、たまに「あれれ?1つ選べなのに解答が2つになっちゃうな」とかあります。そんなときは、一度問題文に立ち返ると「あ!もう一つ条件あったね!!」ってことがほとんどです。

解答に迷ったら、一度問題文に立ち返りましょう

まずは大分類から選択肢を整理

例にあげた問40ですが「病変の部位:舌下部」なので、顎骨内に発生するc 歯原性粘液腫、d 歯原性角化嚢胞は最初に切ることができますよね。残りのa 乳頭腫、b 粘液嚢胞を病理像で鑑別するのは余裕だと思います。

仮に病理像がまったくわからなくても、大分類で2つ消せば、その時点で50%の確率で正解できます。細かなことに見えても、歯科国試では「1問ごとの確率をあげてく」ことが総合的に大きな差になります。

問題を解くときには「大分類から切れる選択肢が無いか」確認しましょう

小ネタ

問40写真

病理写真で上部に白いスペースがある場合は

  • 粘膜疾患
  • 嚢胞
  • 腫瘍の一部:扁平上皮癌と乳頭腫

と考えて国試問題では大体OKです。解答に迷ったときには参考にしてくださいね。