一問を丁寧に解く

模試シーズンがはじまると気になるのが解答法。国試対策はインプットが超重要ですが、アウトプットにも技術が必要です。今回は「問題を解くときに気をつけてほしいこと」をお伝えします。

例題として

115応援企画で毎日配信している衛生数値徹底チェックから例として一問見ていただきます。(選択肢aが後半切れちゃってるのはごめんなさい。PCでは表示されてたので気づきませんでした)

複数条件に注意!

問題文からいきましょう。この問題では「被用者保険」と「加入者数」の2つの条件を満たすものが正解になります。こういった複数条件で問題が示されるパターンは年々増加し、すでに定番です。

問題文の解釈が間違えていたら正解にたどり着けるはずがありませんので、条件に下線をひいたり、丸で囲んで、満たすべき条件をきちんとチェックしましょう。

問題文を取り違えるお悩みには

ちょっと横道にそれますが、「文章を読む力が不足しているので、知っていることでも違う解釈をしてしまいます」というお悩み。よく相談を受けますが、間違えパターンを見ていくと「専門用語の理解不足」と「条件を満たすための論理的思考不足」が原因となっていることが多々あります。

論理的思考といっても、複雑に条件が絡み合うような問題は歯科国試にはほぼありません。ふんわり解くのをやめて、きちんと条件を満たすことを意識するだけで、正解への道筋ははっきり見えてきます。ぜひそんな悩みで困っている方はお試しください。

大分類で勝率をあげる

まず条件の1つ目。「被用者保険」ですが、これは「どこかに勤めている人の保険」ですね。この段階ですでに

選択肢a:中小企業に勤めている人の保険
選択肢b:公務員や私立学校の教員のための保険

の2つに絞られます。加入者数を覚えてなくても勝率は50%。たとえこの問題で不正解だったとしても、細かくあちこちの問題で勝率をあげると総合得点は全然ちがってきます

大分類の大切さは以下の記事でお伝えしましたが、インプットの時だけでなくアウトプットにもとっても有効です。逆に、大分類を意識しなければ、歯科国試合格に必要な膨大な知識を整理することなど不可能!ぜひ上手に問題を解くためにも、活用してくださいね。

選択肢は一問一答形式でマルバツを

上にあげた例題は1つ選びですが、それ以外の問題を解くときに注意してほしいこともお伝えしておきますね。

模試を実際に受験して気づいた方も多いでしょう。選択肢aを「あ、これ正しい!」と判定すると、選択肢b以降のチェックは甘くなりますよね。見ているつもりでも、もうその一問はクリアしたような気になって、きちんと目に入っていないこともざらにあります。

また「2つ選べ」の問題で選択肢a、bにマルを付けてしまうと、選択肢cがあっていそうでも「でももう2つマルあるしな」って選択肢cをバツにしてしまうようなケースも多々あります。

選択肢は一つずつ、単品でジャッジしていきましょう。その結果マルの数があわなくてもいいんです。その処理は単品のジャッジが終わってから!一度にいろいろ頭の中で処理しようとすると、エラーが生じやすくなってしまいます。

最後に数合わせ

選択肢を一つずつマルバツ判定したら、求められている解答の数にあわせていきます。このときのコツは「選択肢ばかり見ないこと!」

うまく答えが出せないと、どうしても選択肢の細かな部分を比べがちですが、実は「そもそも問題文で聞かれていることを正しく把握していなかった」というケースがとっても多いのです。

答えの数があわないのは、条件設定を正しく理解していないから。ぜひ一度、問題文に立ち戻ってください。