衛生は毎日最低30分やりましょう!

衛生からは逃げられない

歯科医師国家試験の配点は科目によって大きく異なります。中でも衛生は領域Aの最重要科目であり、必修でも出題数が多いため、十分に対策をしておく必要があります。「暗記系科目は直前につめこもう!」と思っている受験生も多いかもしれませんが、衛生に関しては配点を考慮すると、危うすぎる戦略です。
とはいえ、他の科目に比べて覚えることが山程あり、過去問題集や参考書の厚さに心が折れそうになっている受験生も多いことでしょう。
衛生、その他の暗記系科目に対応するのに重要なポイントをおさえておいてくださいね!

勉強時間を分割する

一週間に衛生を7時間やるとしたら、週末にまとめてではなく、毎日1時間に分割しましょう。
総量としては変わりませんが、その効果はまったく違います!特に暗記が苦手な人。一週間前にやったこと、覚えてますか?一回ごとの時間をあけてしまうと、前回の内容を思い出すところからスタートしなくてはなりません。少し忘れかけてるときに、もう一度見て記憶を鮮明にすることは暗記にとっても有効ですが、ほとんど忘れちゃったときにやるのは意味がありません。ただただ、同じことを効果も無いのに繰り返すことになってしまいます。

毎日コツコツ継続する

分割したら、あとはひたすら継続です!衛生に関しては、最低でも一日30分はかけましょう。
さて、その時のポイントですが、まず勉強のスタート時に昨日の内容をざっとで良いので見直してください。マーカーを引いた重要語句なのに忘れかけているところが必ずあるはずです。そこだけ目を一回止めて、もう一度覚え直しておきましょう。
暗記が苦手な人は、やったらやりっぱなしで忘れきるまで放置する傾向が非常に強いです。
でもせっかく時間をかけているのに、放置された知識がどんどん抜けていくのは非常にもったいないですよね。
頭からこぼれ落ちる前に、確実に回収していきましょう。

習熟度がある程度上がったら

全体的に、どういう項目があり、大事なポイントがつかめてきたら、インプットだけでなくアウトプットをプラスしましょう。
一番簡単な方法はチェックペンですが、覚えたことを白紙に書き出してもいいですし、他に人がいない場所なら何も見ずに口で言うのも良いです。
ただ注意してほしいのが、最初から難易度を上げすぎないこと。
何でもかんでも完全に覚えようとするのは無理がありますし、効率もよくありません。

1)過去に何度か出題されている最重要項目 → 完全暗記
2)覚えておいた方が良いかもしれない項目 → まずは「見れば思い出せる」レベルで暗記

この2つに分け、1)が完璧になったら2)もしっかり覚えるようにしましょう。国試勉強のポイントは「カンタンなことを完璧に!」です。

衛生って実はおいしい

私は長らく大手予備校で補綴の講義を主な担当としてきましたが、毎年夏頃になると補綴の講義中に「衛生の勉強の仕方」をお伝えしていました。そのくらい、衛生って合否に大きく影響するんです。
配点が大きいのはもちろんですが、これだけ思考型問題が増えてきた中で、暗記系問題は本当に貴重です。
思考力には個人差も大きく、数ヶ月で伸ばすには限界がありますが、暗記は正しい方法で努力さえすれば絶対に効果が現れます。また「その場でひらめく」というイチかバチかな要素もありません。何しろ、きちんとマスターすると安定した得点源になるのが衛生なのです。
なおかつ、その年の難易度にもよりますが、衛生はがんばれば8〜9割の得点も可能です。これは科目特性によるところが大きいのですが、全国的にみても補綴は最上位層でも8割程度の得点率である一方、衛生で8割以上の得点をする受験生はめずらしくありません。(領域はすべてクリアしなくてはいけないので、補綴も結局はやらなくちゃダメなんですけどね)

やるべきことはいろいろあるけれど、リターンの確実性が高い衛生は早いうちに確実におさえておきましょうね!