115歯科医師国家試験を受けられなかった人へ
大学により卒業試験のシステムは多種多様なため、かなり早めに結果が決まってしまった人もいるでしょう。
またギリギリまでがんばったのに、国試の少し前に卒業試験の結果が出たひともいると思います。
いずれにせよ、国試当日は辛かったでしょう。
まだまだショックが残っている人も少なくないと思います。
でもそろそろ動き始めなくてはなりません。
痛みが大きいからこそ、二度とそんな思いはしてほしくありません。
次の国試まで一年を切りました。さらに次回は出題基準の変更も予定されています。
今このときから、動き始めましょう。そして卒業試験も国家試験も確実に乗り越えていきましょう。
大学のシステムについて
大学の卒業試験について、内容や判定に納得できない人もいるでしょう。本当に辛いですよね。理不尽さが残ってしまうと、素直に自分の反省ができないかもしれません。
実際のところ、私も「これはあんまりだ」と思うような事例を受験生から耳にすることがありますし、不満があっても従うしかない学生さん達のストレスは相当なものでしょう。
ただ酷なことを言いますが、大学(または教室)に改善を求めるには時間が足りません。ただでさえ勉強で忙しい一年間。その他のことに時間をかける余裕は無いはずです。また仮にそういった意見が通ったとしても組織が変わるには時間がかかります。
一部とはいえ、問題がある卒業試験は改善されるべきだと私も心から思います。
でも皆さん一人ひとりの未来を考えると、そういうものだと諦めて、その上で乗り越える方が近道です。
その乗り越え方をぜひ一緒に考えていきましょう。
卒試と国試、ダブル合格の戦略は
学生さんの多くは「何をおいても卒業試験!これを突破しなければ国試も受けられない」と思っています。
これは確かに正しいのです。
どちらか1つを取るなら、卒業試験を優先するのが当然です。
ただ、歯科医師国家試験が厳しくなり、その合格率が大学志望者に影響する傾向は年々強くなっており、それに伴い「歯科医師国家試験問題を意識した卒業試験問題」は明らかに増加しています。
大学としては歯科国試合格者を一人でも多く増やしたいのです。
「歯科国試に合格しそうな学生」を卒業試験で切るということは考えにくいでしょう。
そこで提案です。ここから半年、しっかりと国試対策をして9月の第一回公開模試で「国試をクリアできそうな」実績を作りましょう。9月が国試本番だと思って、やり残し無しで模試を受験できるよう、準備をはじめてください。
国試対策の勉強がとりあえず一周終わると、歯科医学の全体像が見え、その後の学習効率は飛躍的に上昇します。そこから「国試には出ないけど、卒試では問われる」部分を追加すれば、必要な時間は大きく短縮されます。第一段階として5月のゼロ模試までには過去問1周目を終わらせ、次の3か月で過去問2周目、そこで実力をアップさせた状態で9月の模試に臨みましょう。
計画的にすべきことを進めていけば、ダブル合格は決して難しいことではありません。
つらい気持ちはどうか自分を鼓舞するための起爆剤にしてください。
最後まで一緒に走り抜きましょう!