国試当日:答え合わせは厳禁
当日の答え合わせ=余計なこと
あちこちで言われていることなので、すでに皆さんご存知かと思いますが、歯科国試当日の答え合わせは絶対禁止です。
こちらの記事でも「試験中の難易度分析は意味がない、それどころか有害である」とお伝えしました。これは「それぞれの試験時間中」のみでなく「2日間の試験期間中」も同じです。
自分が良い状態で受験できているのか知りたい気持ちはわかります。
ただ「答えが気になる問題」ってことは迷った問題。つまりは確率的には間違っている可能性の方が圧倒的に高いんです。ただ、それ以外の問題でしっかり取れているなら何の問題もありません。それどころか「しまった!間違えた」と思った問題が除外される可能性だって十分あります。
国試当日、全力を出し尽くすためには、マイナス要素はいりません。
「一日目、間違えた問題が多かったから、次の日に挽回しなくちゃ」
と思い、ガチガチに緊張して、実力を出せなかったケースは数え切れないほどいっぱいあります。
お友達との会話を含めて、答え合わせはゼロでいきましょう。誘惑に負けないでくださいね。
試験終了時に見直したいところはすぐにメモ
とはいえ、問題を解くことで自分が忘れかけている部分に気づくこともあるでしょうから、次の日に向けてメモだけは残しておきましょう。これは「次の日も出ておかしくないくらいメジャーな項目」に限定してください。
たとえば
- オールセラミッククラウンの製作法
- 歯周外科の適応
- 嚥下訓練の分類と方法
って感じで。試験時間がひとつ終わるごとに、見直しておきたい「知識」をメモしておきましょう。
大切なのは「問題の見直し」ではなく「知識の見直し」です。(一回の国家試験で同じ問題が2回出題されることはありえないので)
答え合わせをすべきだったケースはない
これまでいろんなパターンの成功と失敗を見てきましたが、「早めに答え合わせしておけば合格していたケース」は一例たりともありません。逆に「答え合わせをしたがゆえに失敗したケース」は毎年必ずあります。
私自身も大学受験の際にセンター試験でそのことをつくづく実感しました。
二日間の試験が終わり、夜一人でラジオの速報を聞きながら答え合わせ。最初の科目は英語。超得意科目だったので満点狙い。鼻歌まじりで丸つけスタート。
が、、、あれ?ここミスった?ん???ここも???え、、ヤバい!
途中からもうほとんど気を失いそうになりながら、それでもラジオから聞こえてくる解答を聞き漏らさないように必死に採点。結果、200点満点中130点。今まで見たことがない得点に唖然としながら、すでに半泣きでした。
確かに最初の科目はすごい緊張していた。
手が震えて、自分の受験番号のマークもできないくらい、ガチガチだった。
けど、こんなことってある???
頭は真っ白だけど、ラジオの解答速報は無情に進みます。ポロポロ涙を流しながら残りの科目を採点。
が、、、なんと
数学 200点満点←すごい苦手。模試では160点が最高点
国語 197点←まぁ得意。でも模試は180点くらい
化学 98点←まぁ得意。でも模試は85点くらい
生物・倫理はいつも通り。
結果、総合点としては模試よりUP!志望校を変えること無く合格することができました。
もしも一日目の昼休みに答え合わせを友達としてたら、自分のミスの多さに気づいて後半の巻き返しは多分なかったでしょう。さらに解答速報が一日目の夜にすでにあったら、二日目はもう諦めて試験に行かなかったかもしれません。
「一日目、失点が多かったから巻き返そう」とか
「この問題は冒険したから、こっちは安全にいこう」とか
そんな器用なことが、あの緊張度いっぱいな試験中にできるはずないんですよね。
自分自身は「戦略的に」やっているつもりでも、それが「邪念」になって、普通だったら素直に解ける問題で失点しちゃうこともよくあります。私も同じタイプですが、本番の緊張に弱い人や不安が強くなりがちな人には特に強く意識して、そういった行動を避けてほしいと思います。